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マレーシア法人でEmployment Passを取得する完全ガイド【2025年版】

2026-06-01 · 📖 約 7 分 · Employment Pass,法人設立,Sdn Bhd,マレーシア移住,ビザ
マレーシア法人でEmployment Passを取得する完全ガイド【2025年版】

結論:Sdn Bhd 設立 → EP 申請は最短 8〜12 週間で完結できる

マレーシアで自分の会社を持ちながら合法的に長期滞在したい——そう考えるスタートアップ創業者にとって、自社 Sdn Bhd(マレーシア内国法人)を設立し、そこからEmployment Pass(EP)を取得するルートは現実的かつコスト効率の高い選択肢です。

2025年現在、EPの主要要件は「雇用主となる法人の実態」と「申請者の月額給与」の2点に集約されます。本記事では、会社設立からEP取得までのステップ、必要書類、費用、よくある落とし穴を具体的な数字とともに整理します。


Employment Pass の種類と要件(2025年現行)

EPはマレーシア移民局(Immigration Department)が管轄する就労ビザで、カテゴリーは3種類です。

カテゴリー月額最低給与契約期間主な対象
Category IRM 10,000 以上最長 5 年高度専門職・上位管理職
Category IIRM 5,000〜9,999最長 2 年中位専門職・技術職
Category IIIRM 3,000〜4,999最長 1 年準専門職(更新上限あり)

スタートアップ創業者が自社からEPを取得する場合、実務上は Category I(RM 10,000 以上)を選択するケースが大多数です。 理由は2つ:①審査通過率が高い、②更新が最長5年単位で安定する。

注意: 給与額は「実際に支払われる額」であり、書面上だけの設定は移民局の調査対象になります。銀行振込履歴と整合性を取ることが必須です。

ステップ1:Sdn Bhd の設立(所要 1〜3 週間)

設立の最低要件(Companies Act 2016 準拠)

資本金と EP 審査の関係

移民局は「会社が申請者を雇用する財務的体力があるか」を審査します。2024〜2025年の承認事例を見ると、以下が目安です。

払込資本金EP 承認の実態
RM 1〜49,999事業実績や追加書類がないと却下リスク高
RM 500,000 以上新設法人でも審査が通りやすい
RM 1,000,000 以上外国人取締役比率が高くても承認率向上

外国人株主100%・外国人取締役のみの場合は、RM 500,000 以上の払込資本金が事実上の基準ラインとして運用されています。

現地居住取締役の確保

Companies Act 2016 第196条により、取締役の少なくとも1名が「通常マレーシアに居住していること」が求められます。EP取得前の外国人創業者は、ノミニー・ダイレクター(名義取締役)サービスを利用するのが一般的です。費用相場は年間 RM 3,000〜8,000(代理店によって異なる)。


ステップ2:事業実態の整備(EP 審査前に必須)

EP申請で最も見落とされるのが「会社の実態(Substance)」の証明です。移民局は単なるペーパーカンパニーへの就労許可発行を厳しく制限しています。

審査で確認される実態要件

ポイント: 設立直後でゼロ売上でも申請は可能ですが、事業計画書(Business Plan)の品質が審査の鍵を握ります。市場規模・収益モデル・雇用計画を数字ベースで記載した20〜30ページの書類を準備してください。

ステップ3:EP 申請書類の準備

申請者(個人)側の書類

書類詳細
パスポートコピー有効残存期間18ヶ月以上推奨
学歴証明書大卒以上が原則(学位認証:MQA / 外務省アポスティーユ)
職務経歴書(英語)直近5〜10年分、職種と役職を明確に
雇用契約書自社との契約。給与・職種・契約期間を明記
証明写真白背景、3.5cm × 5cm

雇用主(法人)側の書類

書類詳細
SSM(法人登記)書類一式Form 9, 24, 49 または同等の最新版
定款(M&A または Constitution)設立時の最新版
監査済み財務諸表 または Management Accounts新設の場合は開業後の暫定財務資料
法人銀行残高証明申請月の直近3ヶ月分
事業計画書3〜5年の事業戦略・財務予測
EPAカバーレター会社代表者名義の申請理由書

申請方法:ESD ポータル(旧 Expatriate Services Division)

2024年以降、EP申請はMDEC の ESD(Expatriate Services Division)オンラインポータルまたは移民局窓口経由で行います。IT・デジタル企業は MDECの審査ルートが使えるため、承認が早い傾向があります(目安:4〜6週間 vs 移民局直接申請の6〜10週間)。


ステップ4:費用と審査期間の目安

トータルコスト試算(外国人創業者1名のケース)

項目費用目安
Sdn Bhd 設立費用(代理店利用)RM 2,000〜5,000
払込資本金(会社口座に入金)RM 500,000〜1,000,000
ノミニー・ダイレクター(年額)RM 3,000〜8,000
登録住所 / バーチャルオフィス(年額)RM 1,200〜5,000
EP 申請代理費用RM 3,000〜8,000
EP 申請ビザ印紙税(政府手数料)RM 200〜500
書類翻訳・公証費用RM 500〜2,000
合計(資本金除く)約 RM 10,000〜28,500

※払込資本金は会社資産として残るため「費用」ではありませんが、資金拘束が生じる点に留意してください。

審査期間


よくある落とし穴と対策

落とし穴1:資本金を低く設定しすぎる

RM 1〜50,000 の資本金で申請し却下されるケースが頻発しています。設立前に RM 500,000 以上での登記を計画に組み込むことをお勧めします。

落とし穴2:学位が認証されていない

日本の大学卒業証明書は、外務省のアポスティーユ認証が必要です。日本でアポスティーユを取得するには外務省への郵送申請で約2週間かかります(2025年現在、手数料無料)。

落とし穴3:職種名と業務内容が不一致

「CEO」「Founder」などの職種でEPを申請する場合、その職種がマレーシア国内の労働市場で不足しているかという観点から審査されます。代わりに「Chief Technology Officer」「Head of Product」など具体的な専門職タイトルと、対応するスキルセットを雇用契約書・職務記述書に詳述するほうが通過率が上がります。

落とし穴4:EP 承認後に給与支払いを止める

EP は「雇用の継続」を前提に有効です。給与の銀行振込を止めた場合、更新審査または抜き打ち調査で不承認・取り消しになるリスクがあります。


まとめ:EP取得のチェックリスト

マレーシアのEP制度は2023〜2024年にかけて審査基準が実質的に厳格化されており、書類の品質と会社の実態が合否を左右します。特に新設法人のケースでは、事業計画書と資本金の水準が審査官の判断に大きく影響します。

免責事項: 本記事の情報は2025年6月時点の公開情報をもとに執筆しています。移民局の運用基準は予告なく変更される場合があります。個別の申請状況・税務・法務については、ライセンスを持つ移民コンサルタント・弁護士・税理士にご相談ください。

マレーシアでの法人設立からEP取得まで、個別状況に応じたサポートが必要な場合は Bangga にお気軽にご相談ください。

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